2010年11月22日月曜日

SLAM CITY

昨夜は、仙台バードランドで行われた"SLAM CITY"というイベントに行ってきた。
その事について感想を書こうと思う。

俺的にリスペクトな先輩方がたくさん出たが、名前を出すと「こいつ先輩のバンドだからっていい事書いてんな(偏ってんな)」とか思われたくないので、敢えて名前は出さない事にする。
また、ここで書く感想に関しては、客観的視点(というかそこで繰り広げられる音楽のみから感じた純粋な感想)から書くもので、決して一部のバンドの宣伝などではないので、そこんとこ誤解の無いように。
知り合いだから良く書くとかいうのもないので。念のため。
俺がいいと思ったバンドはいいと書くし、実際に聴いてみて興味の無かったバンドに関してはそれなりの事しか書かないだろう。
ちなみに全てのバンドが初めて観るバンドである。


かなり見応えのあるライブではあった。


じゃあ、早速いくよ。

1番目。
"THEE COWBOY"

正直な話、一発目からかなりの衝撃であった。
激ヤバである。
キタ。
「仙台にこんなかっこいいバンドいるんだ」って。

ツインドラム、ベース、ターンテーブル&MPC(サンプラー)、ヴォーカルという編成。
パーカッジブなツインドラムに、ベース、DJの操るターンテーブルやサンプラーからの音が絡む。
そして、その面子で延々とインプロビゼーションを繰りひろげるのである。
とにかく、とてつもないグルーブ感が会場を覆った。
どんなジャンルなんだ?と言われると説明が難しい。
ポストパンク的でもありながら、ジャズの様でもある。
いや、音楽性がという事ではなく構成そのものが、ジャズや初期の(商業的になる前の)混沌とした頃のフュージョンの演奏でも見ているかのようなのである。
うん。むしろ混沌としてた時のフュージョン。
そして、そこから生み出されるグルーブは呪術的ですらあった。
太古のダンスミュージックであるかの様なグルーブなのだ。

インプロといっても、フリージャズの様なわけわからん感じにはならず、ひとつの楽曲としてできあがっているのである。
そこがまたすごいと思う。
そして、おそらく毎回違う曲として完成するのだろう。
1度として同じ演奏を繰り返すという事がないのだろう。
予定調和とは無縁なのである。
そういう意味において、このバンドは完全にライブバンドだと思うのである。
レコーディングされたものがあれば、入手はしたいが、それはその時のひとつの記録でしかないだろう。

すっかりファンになってしまった。
今後のライブ予定は決まってない様だが、是非とも次回のライブも観たいものである。
このバンドの動向を追っかけていきたいという気持ちだ。
また、観た事ない人にはライブを体験する事を強く勧める。
とにかくヤバいから。

2番目。
"ザ★マンチーズ"(の人のソロ)

ベースの方が盲腸で入院したとの事で、残念ながらバンドとしての"マンチーズ"は観る事ができなかった。
そのかわり、ギターの人(ヴォーカル?)の弾き語りであった。

モップス(というか吉田拓郎か)の『たどりついたらいつも雨降り』や越路吹雪(というかRCサクセションか)の『サン・トワ・マミー』、中島みゆきの『悪女』などをカヴァーしていた。
昭和もの。

俺も好きな曲達だね。
なんともほのぼのとしているというか、まったりした空気感を醸し出していた。

なんか高円寺っぽかったね。昔の。

MCもおもしろかった。
野次を飛ばす観客(勿論洒落でね)に対して「見せもんじゃねー」とか言ってる。
いや、観にきてるし。
みんな。

今度は、バンドとして観てみたいものである。

3番目。
"DRAGON×SCREW"

うーん。






ごめん。
何も言いたい事は無い。

以上。

4番目。
"NUE'S"

スリーピースのバンド。

こういう音楽は普通の現行のロックなんだろうか?
それともこういうのをエモっていうのか?
普段ロック的な音楽をほとんど聴かないのでわからない。

嫌いではないが、別に好きでもない。
そういう感想。
でも、前の方にいた客がかなりのってたんで結構人気があるのだろう。
特に女の子がのっていた。
モテるんだろう。
俺もバンドやろうかな。

ギター兼ヴォーカルの人が「俺今日調子悪いんです」とか言ったらライブが終わった。
吹いた。

5番目。
"SEED"

ヤバス。
相当ヤバかった。
ディープインパクト。
リアルにディープなインパクト。

誰かに「ブラックサバスっぽい」とか聞いていたのだが、そうではなかった(そういう要素もあるのかもしれないが)。
個人的な印象としては
ドゥームメタル ミーツ サイケデリック・ロックである(俺の乏しい音楽知識での印象なので異論がある人もいるだろうが...)。
時に"CATHEDRAL"の様でもあり、(SYD BALLETT在籍時の)"PINK FLOYD"(特に"INTERSTELLAR OVERDRIVE"ね)の様でもある。
また、誤解をまねくかもしれないが、サイケデリックなプログレの様でもあり、クラウトロック("NEU!"や"CAN"のような感じのものではなく"ASHRA"の様な感じ)の様でもあると思う。
とにかく重厚でヘヴィーでありながらものすごくサイケデリックなのである。
もはや"SEED"というジャンルと言ってもいいかもしれない。

重量感のあるスローテンポ(BPM60ぐらいだろう。いや、それ以下かもしれない)のドラム、地を這う様なベースに、エフェクトかかりまくった轟音のギター。
ギターもベースもたくさんのエフェクターを操り、とにかくサイケデリック(何度も言うけどね)でスペイシー、尚かつラウドなサウンドが延々と展開される。
ギターは宙を轟音で浮遊し、ベースは時にディジルドゥーのような音を出す時もある(俺の記憶ではね)。
ごくたまにはいるヴォーカルでさえ、もはや音響のひとつにしか聴こえない。

バイクで行ったので酒も呑んでいなかったが、それでも相当ヤバかったんで、もしも何かキメた(例えば"冷たいもの"とか)状態であの会場にいたら死んでたかもしれない。
いや、たぶん死んでただろう。うん。

言ってしまうと、会場全体が"SEED"という宇宙と化しているのである。

そして、このバンドもまた予定調和とは無縁なのである。
ライブバンドだなと強く思うのである。

次回のライブ予定は決まっていない様だが、次回もぜひとも観に行きたいと思っている。
というか行くね。

で、このバンドに関しても観た事ない人は是非観てほしい。
ぶっ飛ぶから。
あと、シューゲイザーとか好きな人も好きかもしれない。
シューゲイザーではないと思うけどね(シューゲイザーとか言ってますけど、実は俺、シューゲイザーの定義付けとか実はよくわかっていませんけどね。はい)。
でも、共通点もかなりあると思う。
シューゲイザーのガイド本に載ってもいいぐらいだと思う。
"EPMD"も載ってるぐらいだからね。

6番目。
"BUT-SCREAM"

ストレートにかっこよかった。
ガーっとはじまりスパっと終わる。
ヘビーなロックである。

特にリズム隊がよかった。
タイトなドラム。
そしてベースがまたすごい。
まるで、フュージョンの人ばりにものすごく指が動きまくるのである(勿論指弾きで)。しかも、ベースの位置が異様に低い。ロックの定位置で。
それに対して、ザクザクとしたギターにグルーヴィーなヴォーカルである。
余裕のステージング。
ベテランバンドの貫禄みたいなものを感じた。

7番目。
"SOMETHING GREAT"

今回出演したバンドの中では異色である。
どういうジャンルと言えばいいのかね。
1曲目はインストで、チカーノっぽいというかメキシコっぽいというかレコード屋のイージーリスニングコーナーに置いてあるレコードに入っている様な感じの曲だった。
"ロス○○○○○"とかそういう名前のバンドな感じの音(伝わってますか?ん、伝わってない。あーそー)。
演奏はうまいとは思わなかったが、なかなかいいんじゃないのと思った。

2曲目からヴォーカルが入った。
しかし、個人的な見解としては「ヴォーカルいらないんじゃね」という感じである。
インストの方がいいんじゃないかな。
ヴォーカルいれるんだったら、華のある女の子とか、"横山剣"(勿論メロコアの方じゃないぞ)みたいな人いれた方がいいんじゃないか。
時折、なかなかいいフレーズもあるのでちょっと残念な気がする。
うまくやれば、結構売れるんじゃないかと思うのだが。

気の毒だったのは夜中の0時を過ぎてからのスタートだったので、観客がものすごく少なかった事。
みんな終電で帰っちゃたんだね。



というわけで、今回は当然の事だが、いいバンドもあまり興味無いバンドもあった。
仙台にもものすごいバンドがいるんだなと強く感じた。
しかし、あらためて言うが、客観的に書いたつもりとはいえ、あくまでも俺個人の感想である(文章が矛盾してるな)。
俺がいいと思ったバンドをいいと思わない人もいるだろうし、俺が興味がわかなかったバンドの方が好きだという人もいるだろう。
当然の事だと思う。
なので、このへたくそな文章を読んでちょっとでも興味がわいた人は、実際にライブに足を運んで聴いて感じてほしい。

そして、もうひとついうと、7バンドも出ると大抵は疲れるものである。
クラブに行く時などもそうだが、最後の方は疲れきってグダグダになる。
しかし、今回のライブは、いいバンドのインパクトがあまりにも強烈すぎて、そういう疲れを忘れさせる何かがあった。
ダレずに観れたのだ。
行って良かったと思う。
いいもの観せてもらいました。




※この映像は本文とはまったく関係ありません。

なんやねん。この映画。
昔、こういうひどい映画いっぱいあったなあ。
まさにグラインドハウスムービー。

2 件のコメント:

  1. 「この音楽は一体なんのジャンルだ・・・?」
    系の(←笑)音楽、大・大・大好きです!!!!!

    そういう音楽やっている
    素晴らしくカッコよいバンドっていますよね!?
    学生の頃沖縄で、目当てのバンドの対バンで
    本土からの(多分)インディーズバンドを見たんですが、
    そのバンドの音楽にすごい衝撃を受けて感動たんです!
    (目当てのバンドよりも。)
    ボーカルがいっちゃっていたので、ほとんどの客はちょっとひいていたと思われますが、私は釘付けでした☆
    後日そのバンドの音楽を友人に
    「あの音楽はなんのジャンルといっていいかわからない!
    どのジャンルにも当てはまらない!!」
    と説明したら、
    「なにそれー(笑)ボキャブラリーなさ過ぎ」
    と笑われて。ぷんぷーん!(今でも根にもっている。。)

    まあ、私にボキャブラリーがないも否めませんが
    そんな説明ではどんな音楽か全く想像できないので、
    ボキャブラリ足りないといわれてもしょうがないのですが。
    私はとにかく今まで聞いた音楽のどのジャンルでもないという、
    そのバンドの衝撃を伝えたかったんです・・泣

    でもたとえ私にボキャブラリがあって、言葉で説明したからって、
    伝わるような音楽でもなかったと思います、あのバンドは。
    そんな音楽ってありますよね・・?

    「THEE COWBOY」
    仙台のバンドなので足は運べませんが、
    mt.Tさんの日記読んで興味沸きました☆

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  2. >千春 さん
    俺も言葉のボキャブラリーが無い。
    このへたくそな文章でバンドに興味を持ってくれたならうれしい。
    "THEE COWBOY"。もし東京にツアーに行く事があったら教えますね。
    あと"SEED"もね。
    マジでヤバいから。
    どっちもいっちゃってる。
    めちゃくちゃILL。

    音楽を言葉で伝えるのは難しいよね。
    どんなにボキャブラリーがあっても、実際に音楽を聴いてもらわない事にはなかなら伝わらない。
    「とりあえず、聴いてくれ」というしかない。

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