モリー・リングウォルド
「モリー・リングウォルドが好きだ」というと「あのブサイク」と言われる事がある。
確かにモリーは微妙にブサイクかもしれない。
でも、可愛いけど微妙にブサイク。そこがたまらなくいい。
俺が一番大好きな女優さん。
あつぼったい唇。
ふてくされた様な表情。
独特のファッション。
すべてが最高。
ジョン・ヒューズ映画のヒロイン。
80年代を駆け抜けた女優。
自分がモリーを初めて見たのは『スペース・ハンター』"Spacehunter: Adventures in the Forbidden Zone"(83)というB級SF映画だった。
マイケル・アイアンサイドがいつもの様に全力投球で悪役を演じている映画。
モリーは主人公と行動を共にする少女の役だった。
しかし、モリーの魅力に本当にやられたのはなんといってもジョン・ヒューズによる3部作だった。
『素敵な片思い』"SIXTEEN CANDLES"(84)
『ブレックファスト・クラブ』"THE BREAKFAST CLUB"(85)
『プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角』"PRETTY IN PINK"(86)
『すてきな片思い』。観たのは中1か中2の時。
その頃住んでいた青森では当時映画は2本立てがあたりまえだった(いい時代だったねえ)。
実は、『すてきな片思い』を目当てに行ったのではなくもう1本の方の映画を観に行ったのだが、その編映が『すてきな片思い』だった。
この映画でモリーの魅力に参ってしまった。
ちなみにもう1本の映画がなんだったかは今となってはまったく思い出せない。
そして、"ブラットパック"が大挙出演する次作『ブレックファスト・クラブ』。
出演者が80年代的には豪華だ。
エミリオ・エステベス(ジョックス/体育会系)、ジャド・ネルソン(不良)、アンソニー・マイケル・ホール(ガリ勉)、アリー・シーディー(ゴス?)にモリー(金持ちの優等生)。
ストーリーを簡単に書くと、
このまったくなんの接点も無い5人がある土曜日、学校に集められ自分についての作文を書かせられる。はじめは警戒しあいけなしあっていた5人だが、先生の目を盗んでばか騒ぎするうちに、やがて自分の事を話だし、本音をぶつけ合う。そして、かすかな友情の様なものを感じるようになる。月曜日になったら顔をあわせても挨拶もしないかもしれないが.....。最後にはそれぞれなにかいつもとは違う土曜日になっている。
この3部作の中ではこの作品が映画としては1番好きかもしれない。
『プリティ・イン・ピンク』と微妙な差だけど。
モリーは美人で金持ちの優等生を演じているが、最後の方で自分から(最初は軽蔑していた)ジャド・ネルソンにキスをするシーンがいい。
モリーは美人で金持ちの優等生を演じているが、最後の方で自分から(最初は軽蔑していた)ジャド・ネルソンにキスをするシーンがいい。
しかし、"ブラット・パック"の面々はことごとく消えちゃったなあ。
エミリオは監督とかもやってがんばってたけどいまいちぱっとしないし(チャーリーと共にミッチェル兄弟を演じた『キング・オブ・ポルノ』はなかなかおもしろかったぞ。"BOBBY"という傑作もあるらしいが...)、アリー・シーディーなんて最近の写真見るとものすごく老けちゃってるしなあ。
アンソニー・マイケル・ホールはテレビシリーズの『デッド・ゾーン』で久々に主役はってたけどそれも終わっちゃたし...。
関係無いが、『ブレイド2』で"ブラッド・パック"というヴァンパイア集団が出てきた時にはセンスいいなあと思った。
アメリカでは笑うシーンなんですかね?
で、『プリティ・イン・ピンク』。
この3部作の中でもモリーの魅力が一番爆発している映画。
ストーリーはすごく簡単にいうと、80年代版ロミオとジュリエット。
貧乏娘と金持ち息子の恋愛映画。
そこに貧乏娘の幼なじみや金持ち息子の嫌な友達が絡んでくる。
はっきり言ってすごくベタな話。
モリーは貧乏娘アンディをものすごくキュートに演じている。
貧乏なんだけど古着をリメイクしたりしてお洒落もしている。
貧乏なんだけど古着をリメイクしたりしてお洒落もしている。
レコード屋でバイトしているという設定も個人的にはツボ。
モリーがバイトしている。
そんなレコ屋があったら毎日通っちゃうよ。
たとえニュー・ロマンティックしか置いていなくてもね。
たとえニュー・ロマンティックしか置いていなくてもね。
アンディの幼なじみダッキー役のジョン・クライヤー(基本三枚目なんだけどラストが男らしい)、レコード屋のぶっとんだ店長役のアニー・ポッツ(ゴースト・バスターズに出てた人)、アンディの父親役ハリー・ディーン・スタントン(パリ・テキサスですよねー)と、それぞれが好演している。
あと、金持ちの嫌な友達役は若き日のジェームズ・スペイダー。この人は嫌味な役がうまい。
ラストも予想どおりなんだけどそれはそれでいい。
プロムに1人で来て会場に入るのを躊躇するアンディ。
そこにめかしこんで現れるダッキー。
笑顔をとりもどすアンディ。
2人で会場に入ると、ブレーンが1人で座っている。
アンディに「永遠に愛している」と言って立ち去るブレーン。
(アンディの事が好きなのに)「追いかけないともう構ってあげないよ」というダッキー。
アンディ、ブレーンを追いかけ、2人が駐車場でキスをするシーンで映画は終わる。
ダッキーかっこいいぞ。
正直、アンディが何故金持ちのアンドリュー・マッカーシー(ブレーン)に恋をするのかよく分からん気もするが。
ちなみにこの作品だけ監督はジョン・ヒューズじゃなくてハワード・ドゥイッチ(脚本はヒューズ)。
ハワード・ドゥイッチにはメアリー・スチュワート・マスターソン主演の『恋しくて』"SOME KIND OF WONDERFUL"(87)という青春映画の傑作もある(これもべただがおすすめ)。
『プリティ・イン・ピンク』の成功でモリーはアメリカの若手女優のなかでトップスターとなった。
当時のアメリカでは"リングレッツ"と呼ばれる、モリーのファッションや生き方を真似る女子達まで出てきてある種の社会現象だった。
アムラー(古い)みたいなもんですかね。←いやいや全然違う。まったく違う。もっと洗練されている。
『ピックアップ・アーチスト』"THE PICK-UP ARTIST"(87)、『ゴダールのリア王』"KING LEAR"(87/ゴダールの映画にも出ちゃったんですね)、『この愛に生きて』"FOR KEEPS?"(88)と、モリーの快進撃は続くが『本日はお日柄も良く/ベッツイーの結婚』"BETSY'S WEDDING"(90)あたりからなんか様子がおかしくなる。
90年代に入るとモリーの作品の日本公開がぐんと減ってしまう。
ほとんどがビデオスルー。
公開されたものも『ザ・スタンド』"THE STAND"(94/テレビ放映。スティーブン・キング原作で前半はおもしろいんだけど後半が...)や『オフィスキラー』"OFFICE KILLER"(97)、『鬼教師ミセス・ティングル』"TEACHING MRS. TINGLE"(99/"スクリーム"シリーズや"ラストサマー"シリーズの脚本家ケビン・ウイリアムソンの初監督作)など微妙なものばかり。
どれも主役じゃないしね。
それでもアメリカではまだかなり映画に出ていた。
ビデオの邦題が『堕ちた女』とか『熱い女』とか『覗く女』とかそんなんばかり。
『堕ちた女』"FATAL LOVE"(92)なんてHIVに感染した女の人の話なんだけど、いいのか?このタイトル。HIVに感染して『堕ちた女』って...。
2000年代になると映画は『カット』"CUT"(2000)ぐらい。
しかもオーストラリア映画。
出稼ぎじゃねーか。
最近は"THE SECRET LIFE OF AMERICAN TEENAGER"(2008-)というテレビドラマに母親役で出ているらしい。
ティーンのアイドルだったモリーが母親役ねえ。
でも、見たい。
日本でも放送されねーかなあ。
たのみます、"スーパードラマTV"さん。
探してみた。mixiで。モリーコミュニティー。
あったよ。あった。
メンバー2人。
早速参加した。
俺いれてメンバー3人...。
最近のモリー。
という訳で、なんだか収拾がつかない文章になりましたが、俺的にはどうしても
もう一度スクリーンに返り咲いてほしい女優さんなのです。
(モリーの魅力について目一杯書こうと思っていたのに気がつけば出演作品紹介みたいになってしまった。)
こんなお茶目な面もある。
『ブレックファスト・クラブ』の主題歌。
これは大ヒットした。
『プリティ・イン・ピンク』の主題歌。
映画の為に作られた曲ではなく元々あった曲。この映画では当時アメリカのティーン・エイジャーが実際に聴いていた様な音楽が使われている。ニューオーダーとかスミス、OMD、スザンヌ・ベガとか。『フットルース』とかとはリアリティが違う。
しかし、このブログ、どんどん数少ない見てくれてる人達にはどうでもいい内容になってきたと思う。ごめん。
いやー、懐かしいですね。プリティ・イン・ピンク。
返信削除ど真ん中世代ではないですが。
私世代の、この立ち位置はウィノナ・ライダーかな?
ナード系女子。
でも、モリーの最近の写真はちょっとショックですね。
若い時から、ともすればオバサン顔でしたが、
"THE SECRET LIFE OF AMERICAN TEENAGER"の写真なんか、
メラニー・グリフィスかと思いましたよ。
このコメントは投稿者によって削除されました。
返信削除>理絵 さん
返信削除まあ、微妙にショックだね。
俺はモリーの事を愛してるから受け入れるけどね。
確かに、メラニー・グリフィスの老けかたと似ているかもしれない。
もともと老け顔だからね。
ナード系女子ね。ウイノナ。
『ヘザース』とかね。
君ら世代だとクリスティーナ・リッチもじゃないすか?
リッチはナードでもないか。
老けててもいい。
また、スクリーンでモリーの笑顔がみたいよ。
PRETTY IN PINKは観たことある映画だったや。(^ω^)
返信削除なんか時代感が出てるなって思った記憶。(笑)
それにしても邦題とか訳(吹き替えの)とか、結構「え?」ってのあるよね。
その映画の主人公の良さを潰すような吹き替えだった時はちょっと怒りが湧いたよ。
あれって訳つけてる人が年配とか、その世代の感覚を理解してないからなんだろうか…。
>mari さん
返信削除吹替えの声優さんの人選は非常に重要なところだよね。
声優さんが合わなければその作品の良さをつぶす事になるし、声優さんが良ければオリジナル以上におもしろくなる事もある。
年配の人でも若い人でも、センスがない人がやると出来が悪くなると思う。
吹替え版は昔の方がグレードが高かった気がするな。
昔は、クリント・イーストウッドは山田康夫、アラン・ドロンは野沢那智、ジェーン・フォンダは小原乃梨子といった様にその声で役者さんを連想させるほど声優さんの存在って大きかったと思う。
今もある程度そういうシステムあるけど、なんかいつも同じ声優さんを使い回している感じもある。
でも、昔も変なのあったな。
『スターウォーズ』でルークが渡辺徹、レイアが大場久美子、ハンソロが松崎しげるっていうとんでもないやつ。
あと、『スーパーガール』が石川秀美のやつ。ほとんど棒読み(笑)。
邦題もしかり。
何故にこの邦題?っていうのがあるよね。
最近は英語題名をそのままカタカナで表記っていうパターンが多くなってきてるから昔程ではないけど。
モリー・リングウォルドの吹替え版は見た事が無くて。
ちょっとどんな人が合うのか想像できないね。